弦楽アンサンブルの配信

先日ご利用いただいた弦楽アンサンブルの団体の方が「本番を動画配信する」という告知をtwitterで見つけたので、視聴させていただきました。動画配信そのものは定点カメラで特に編集などもされていないシンプルなものだったのですが、1時間のステージがどの曲も面白く、あっという間の1時間でした。弦楽アンサンブルの曲に詳しい訳ではありませんが、緩急のついた選曲で「弦楽器はこんな表現が出来るのか」と感動しました。私自身は合唱畑なので「歌詞」を武器に表現をしていくことに慣れているのですが、弦楽器も声以上に雄弁に表現が出来る楽器なんですね。

トーキョーコンサーツラボで開催された演奏会でしたので、会場にいたのはおそらく100名程度。でも配信していただいたおかけで、より多くの人がこの音楽に触れることができたはず。通信技術が発展したこと、コロナ禍で人との物理的な距離を取らなくてはいけなくなったことから、一気に音楽の配信が進んだ1年でした。ワクチンが出来てコロナ禍が収まったとしても、配信がいいのか生がいいのか、という議論は、今後も続くと思いますが、配信が無ければ、こんなステキな演奏を聴く機会はありませんでした。

じゃあ、今後も配信中心で満足なのか、というと、私個人はやはり「生で聴きたい」と思いました。演奏者の息遣いや観客の醸し出す雰囲気というのは、同じ会場にいて初めて伝わるモノですよね。演奏会場にいく道すがらの高揚した気持ちは、自宅で配信をポチッとしただけでは味わえません。スピーカーや画像の質の問題ではなく、自分のキモチの問題なので、こればっかりはお金では解決できないと思います。

音楽には正解がないので、表現者としてどのように伝えていきたいか、受容者としてどのように受け取っていきたいか、これから考え続けていくことになると思います。素敵な機会を与えていただき、ありがとうございました!

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