方言を歌うことって難しい。。
合唱曲って、民謡をベースにしていたり歌詞が方言だったりして方言を発音することが比較的多い気がします。私自身も民謡を題材にした合唱曲が好きで、九州から東北まで様々な地方の民謡を取り上げてきました。民謡でなくても、宮沢賢治の詩を題材にした永訣の朝など様々な名曲があって、いろんなエリアの方言に触れる機会は、比較的多いの方なのでは?と思います。
民謡などを取り上げた際は「解釈の為!」とかいいながら、各地に旅行に行ったり地方のお酒を飲んだりと、なかなか楽しく取りくめることもあって、やると決めるまでは結構楽しいのが民謡だっりします。
ところが、歌うとなると結構難しい。微妙なイントネーションや鼻濁音の扱い、子音と母音の関係など、普段あまり気にしたことの無い細かな発語まで悩むことになり、外国語を歌うのと同じくらい難しい。メジャーな合唱曲でいろんな演奏音源が探せる曲であれば何とかイメージは持てても、youtubeなどでも原曲があまり出てこないような民謡だったりすると、本当に四苦八苦。最終的に録音として残っているものの形だけなぞればいいわけではないし、楽譜にも細かいニュアンスまでは書いていないので、表現するまでの苦労は、並大抵ではないかもしれません。
沖縄とか東北といった「単語そのものが違うところ」よりも、関西弁とか東海弁といった「イントネーションの違い」「母音と子音の力関係の違い」みたいなところに微妙な差がある地方の言葉の方が、感覚をつかむのが難しいですよね。標準語圏ではない言語感覚を持っている人って、言葉を歌う時には絶対得している気がします。