スタジオの室内環境について
感染症関連のニュースが収まらないですね。3月くらいに一瞬NHKのトップニュースからコロナ関連のニュースが取り上げられない時期があったように思いますが、ここのところほぼ毎日コロナ関連のニュースから始まるのが当たり前になってしまいました。
1年前の情報からはいろんな情報がアップデートされていますが、音楽の世界に関係するのはマスクですよね。布製のアベノマスクから始まっていろんなマスクが取り上げられてきましたが、結局のところ不織布マスクが一番性能がいいようです。
サイズや形状などは色々あるようですが、正しくつけて自分自身や周囲の親しい方たちを守っていくことが、音の世界を楽しめる社会への近道のような気がします。
ついつい慣れてしまってぞんざいになりかけていますが、今一度正しいつけ方を意識してワクチンを待ちたいものです。
そして、本題のスタジオのに室内環境についてです。
スタジオの企画をしている際に最重要課題だったのが換気問題です。
地下の完全防音スタジオということもあり、空調と換気をどのように対策するか、ということは設計・施工会社の皆様の最重要課題でした。今は様々な製品が出ていて、空調と換気が一体型になっている製品も出てきていますが、やはり専門機器には適わない、ということで、弊スタジオの空調と換気の機器は別々の機器が導入されています。
※空調(エアコン)はダイキン製で換気は三菱製です。
スタジオ室の広さ、利用方法などから最適な機器を選定いただいたのですが、そのポイントは、
「部屋を密閉した時の立方体の容積から最速で換気できる機器を選ぶこと」
なのだそうです。
要は、扉を閉めた状態の空気の容量に対して換気性能の最適なものを入れる、ということですね。
防犯カメラで利用状況を確認させていただくと、時々Restroom側の扉を開けているシーンを見かけるのですが、換気目的ということであれば、扉を締め切って換気機器のレベルを最大にする!ということが正解です。Restroom側を開けておくことで立方体の容積が増えてしまい、換気機器の能力が生かしきれない、ということになってしまうのです。
そして、地下スタジオのもう一つの難点は排煙対策。万が一の火災が起きた際には、排煙をさせるために今度は扉を開放しておかなければならないのです。そのため、ご利用時以外は扉を開放していただいております。
「扉は閉めて退室」というのがオトナの常識だと思いますし、事実、ご利用の様子を防犯カメラで拝見していると、退室時に「これでいいのか・・・!?」と迷いながら退室していかれる様を度々お見掛けいたします。わかりづらくて本当に申し訳ございません(汗)が、気にせずに開放したままご退室いただければと思います。
最後に空調(エアコン)と除湿器について。
これまた「24時間ON」という非常識な運営をしており、退室時の皆様を迷わせるポイントの一つになっています。
換気や排煙と違い、直接人命に関わる話ではないのですが、室内の様々な備品や湿度対策のために、空調(エアコン)と除湿器については24時間ONという設定にさせていただいております。ご利用人数などによっては温度を調整いただくことがあると思いますが、ご退室時には設定温度に戻してご退室いただければ幸いです。
楽しく音楽と向き合う、という風潮になるにはまだしばらく時間が必要がかかりそうですが、知識と意識を高めながら音楽を楽しんでいきたいですね。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。